こんにちは。あしたのいえの船尾です。
2026年9月1日に、あしたのいえのホームページをリニューアルしました。写真を入れ替え、文章を書き直す作業でしたが、進めるうちにだんだんと、自分たちが何を大事にしてきたのかをもう一度言葉にする作業になっていきました。
今日はいつもの家づくりの手引きではなく、私自身の話をさせてください。秋田セントラル不動産は、もともと土地と建物の売買・仲介を生業にしてきた会社です。その私が、なぜ注文住宅を、それも建築家と建てる家という進め方を選んだのか。
正直に申し上げると、この進め方はどなたにも合うものではありません。ですから売り込みのつもりはなく、考え方をお伝えする回だと思っていただければと思います。私たちに頼むかどうかを決める前の、判断材料のひとつにしていただけたら嬉しいです。

この記事のポイント
- 土地をお世話したお客様の「決め方に後悔した」という声が、注文住宅を始めるきっかけになりました
- 建築家と建てる家は、間取りから入らず暮らし方の対話から始めます。時間はかかりますが迷いが残りにくい進め方です
- 迷ったら現物を見ていただく。完成した家で体感してから注文住宅に進まれる方も多くいらっしゃいます
- 金利も補助制度も動きますが、まずご自身の入居したい時期を決める。順序を逆にしないことをおすすめしています
目次
- なぜ不動産会社の私が、注文住宅を始めたのか
- 「建築家と建てる家」とは、どういう進め方なのか
- 家づくりに正解がないなら、何を手がかりに決めればいいのか
- デザインと暮らしやすさは、両立できるのか
- 10年後20年後も安心できる家とは、どんな家か
- 金利も制度も動くいま、私は何からお伝えしているか
- まとめ:家は、あしたのしあわせをつくる場所
なぜ不動産会社の私が、注文住宅を始めたのか

秋田セントラル不動産は平成22年4月の設立です。長いあいだ、土地や中古住宅をお探しの方と、手放したい方のあいだに立つ仕事をしてきました。今もそれは会社の柱のひとつです。
転機になったのは、土地をお世話したお客様と数年後にお会いしたときの一言でした。新しい家での暮らしのお話をうかがっていたら、ふと「あのとき、もう少し考えればよかった」とおっしゃったのです。詳しくうかがうと、間取りが失敗だったという話ではありませんでした。何をどう決めたのか、自分でもよく覚えていない。気がついたら決まっていた。そのことを悔やんでおられたのです。
私はこれが一番もったいないと思っています。家は多くの方にとって一生で一番大きな買い物です。それなのに、用意された選択肢の中から選ぶだけで終わってしまうと、その家の主語が自分にならない。住み始めてから、誰のせいにもできない小さな違和感が残り続けます。
土地をお渡しして終わりにするのではなく、その先の暮らしまで一緒に考えたい。そう思って2022年に立ち上げたのが、注文住宅ブランドの「あしたのいえ」でした。不動産会社が家づくりに踏み込むのは順番としては珍しいかもしれませんが、私にとってはむしろ自然な流れでした。
「建築家と建てる家」とは、どういう進め方なのか

あしたのいえでは、設計を建築家に委ね、対話を重ねながら住まいの形を決めていきます。私たちのホームページには「家づくりに正解はありません」「建築家とともに対話を重ねながら」という言葉を置いていますが、これは飾りの言葉ではなく、実際の進め方そのものです。
特徴は、最初に間取りを描かないことです。何帖の部屋がいくつ欲しいですか、という質問から入りません。代わりに、朝は何時に起きて誰が先に洗面所を使うのか、洗濯物はどこに干して、どこで畳んで、どこにしまうのか。休みの日は家のどこで過ごすことが多いのか。そういうことをうかがいます。
遠回りに見えると思います。実際、最初のうちは図面が出てこないので、進んでいるのか不安になる方もいらっしゃいます。ただ、暮らし方から入ると、出てきた図面が「なぜこうなっているか」をご自身で説明できるようになります。そうすると、着工してから迷いが出にくい。後で変更したくなったときも、何を守って何を動かすかの判断がぶれません。
正直に申し上げると、この進め方が合わない方もいらっしゃいます。早く決めて早く建てたい、すでに気に入った間取りがある、という場合は別の進め方のほうが幸せなこともあります。そこは無理に引き込まず、はっきりお伝えするようにしています。
家づくりに正解がないなら、何を手がかりに決めればいいのか

正解がないと申し上げると、では何を基準に決めればいいのかと聞かれます。私がおすすめしているのは、自分たちが時間とお金を使いたいことを三つに絞るという方法です。
三つというのが大事で、五つでも十でもありません。欲しいものを全部並べると、優先順位がないまま予算だけが膨らみます。三つに絞ろうとすると、ご夫婦のあいだで「うちにとって一番大事なのはどれか」という会話が必ず起きます。その会話そのものが、家づくりで一番価値のある時間だと私は思っています。
それでも言葉にならないときは、現物を見ていただくのが早いです。図面や写真では、天井の高さも、朝の光の入り方も、窓の外に何が見えるかも分かりません。実際に立ってみて「これは落ち着く」「これは落ち着かない」と感じたことのほうが、ご自身の希望として確かです。施工事例やお客様の声もご覧いただけますが、できれば見学会に足を運んでいただきたいと思っています。
その入り口として、私たちがつくる分譲住宅を見ていただくこともあります。注文住宅の会社がつくる分譲住宅ですから、設計の考え方も仕様の考え方も注文住宅と同じです。完成した家で私たちの家づくりを体感していただいたうえで、「やっぱり自分たちの間取りで建てたい」と注文住宅のご相談に進まれる方は少なくありません。どちらが良いという話ではなく、ご自身の希望を言葉にするための入り口が複数あるということです。
デザインと暮らしやすさは、両立できるのか

デザインという言葉に身構える方がいらっしゃいます。見た目にこだわった家は住みにくいのではないか、というご心配だと思います。
私たちは「デザインと暮らしやすさを両立した長く愛せる住まい」を目指していますが、ここでいうデザインは外観の格好よさのことだけではありません。光と風と熱が、どこから入ってどこへ抜けるか。その道筋を設計することを含んでいます。
ホームページでは、この考え方をパッシブ建築という言葉でご説明しています。自然が持つ力を最大限に活かし、冷暖房に頼りすぎない快適な室内環境を目指す設計です。秋田は冬の寒さと雪、そして近年は夏の暑さと湿気の両方に向き合わなければなりません。冬に日射を採り込みたい窓と、夏に日射を遮りたい窓は、同じ窓です。庇の出し方ひとつ、窓の位置ひとつで、暮らしてからの体感はずいぶん変わります。
あわせて、家全体の空気が動くように24時間換気を備えます。窓を開けにくい真冬や、湿気の多い真夏でも、空気がよどまないようにするためです。こうした部分は完成すると目に見えなくなりますが、住み始めてからの心地よさを支えているのはこちら側だと思っています。
10年後20年後も安心できる家とは、どんな家か

ホームページでは「10年後20年後も家族を守り続ける住まい」という言い方をしています。私にとってこれは、丈夫につくることと、引き渡した後も付き合いが続くことの両方を指しています。
つくり方の面では、耐震等級3を標準とし、高耐震・高断熱パネルを用いています。長期優良住宅の考え方を土台に据え、省令準耐火構造にも対応します。ここは削らないところだと決めています。地震も大雨も、来てほしくないものは選べません。選べるのは、来たときにどれだけ持ちこたえられるかだけです。
もうひとつが、引き渡した後のことです。住まいのアプリ「マイホム」から、チャットでご相談いただけるようにしています。電話をかけるほどでもない小さなこと、たとえば建具の調子や、点検の時期の確認。そういうものほど後回しになって、気づいたときには大ごとになっていることがあります。気づいたその場で送っていただける窓口があるだけで、ずいぶん違います。
家は建てて終わりではありません。むしろ引き渡した日から始まります。地域で長く商売をさせていただいている以上、そこから逃げないというのが私たちの立場です。
金利も制度も動くいま、私は何からお伝えしているか

ここ数年、住宅ローンの金利も補助制度も動いています。ご相談の場でも、この話題から入られる方が増えました。
事実として、長期固定金利の【フラット35】は、2026年9月14日に公式サイトで確認した時点で、借入期間21年以上35年以下・融資率9割以下の最低金利が年3.460%となっています。国のみらいエコ住宅2026事業も受付が続いており、注文住宅の新築については、公式サイトに「申請開始~遅くとも2026年12月31日まで(予算上限に達した場合は当該時点まで)」と記載されています。住宅の区分によって期間が異なりますので、詳しい条件は必ず公式サイトでご確認ください。
そのうえで申し上げたいのは、順序のことです。私は必ずまずご自身の時間軸を決めてくださいとお伝えしています。お子さんの進学、今のお住まいの契約、ご家族の状況。そうしたご自身の事情から、いつごろ入居していたいかを先に決める。そのうえで、その時期に使える制度があれば使う。この順番です。
逆にしてしまうと、制度の期限に追われて、本来はもう少し考えたかったことを飛ばしてしまいます。それでは冒頭に書いた「決め方を後悔する」に戻ってしまう。急いで建てた家に何十年も住むのは、私たちではなくお客様です。ですから私は、期限を理由に背中を押すことはしないと決めています。
まとめ:家は、あしたのしあわせをつくる場所
リニューアルしたホームページで、私たちは「家は、あしたのしあわせをつくる場所」という言葉を真ん中に置きました。少し気恥ずかしい言葉ですが、他に言いようがありませんでした。
不動産の仕事をしていると、家を手放す場面にも立ち会います。事情はさまざまですが、大事にされてきた家は、何年経っていても分かります。逆に、住む人の暮らしと合わないまま年月が過ぎた家も見ます。その違いをつくるのは、性能でも価格でもなく、建てるときにどれだけ自分たちの言葉で決めたかだと感じています。
だから私たちは、遠回りに見えても対話から始めます。建築家と建てる家という進め方を選んだのは、その対話を仕組みとして持っておきたかったからです。
秋田市、潟上市、能代市で家づくりをお考えの方。まだ何も決まっていない段階で構いません。むしろ決まっていない段階のほうが、お話しできることは多いです。どうぞお気軽にお声がけください。
あわせて読みたい
- あしたのいえのコンセプト……暮らしデザイン・建築家との対話・パッシブ建築という三つの考え方
- 施工事例……実際にお引き渡しした住まいの写真をご覧いただけます
- お客様の声……建てられた方が何を決め手にされたか
- イベント・見学会……完成見学会や住宅ローン説明会のご案内
あしたのいえ(秋田セントラル不動産株式会社)について
秋田市保戸野を拠点に、不動産の売買・仲介から注文住宅、分譲住宅、中古リノベーション、リフォームまでを手がけています。注文住宅ブランド「あしたのいえ」では、建築家と対話を重ねながら、ご家族ごとに違う暮らしの形を住まいにしていきます。対応エリアは秋田市を中心に潟上市・能代市などです。
私たちの4つの強み
- 建築家と建てる家……対話から始め、ご家族の暮らしに合わせて設計します
- 長く安心して住める備え……耐震等級3を標準とし、高耐震・高断熱パネルと長期優良住宅の考え方を土台にします
- 土地探しからのお手伝い……不動産会社として、土地の見極めと資金計画を一緒に考えます
- 引き渡した後のお付き合い……アプリ「マイホム」でチャットでもご相談いただけます
まだ何も決まっていない段階で、どうぞ
土地からでも、資金計画からでも、暮らしのご希望からでも構いません。
秋田市・潟上市・能代市で家づくりをお考えの方は、お気軽にご相談ください。
よくいただくご質問
Q. 建築家と建てる家は、打ち合わせに時間がかかりますか。
A. 間取りを先に決めてしまう進め方に比べると、暮らし方をうかがう時間の分だけ最初がゆっくりに感じられると思います。ただ、そこで決まったことは後でひっくり返りにくく、結果として着工後の迷いは少なくなります。お急ぎのご事情があれば、その前提で進め方をご相談ください。
Q. デザインのこだわりが強くないと、頼みにくいでしょうか。
A. そんなことはありません。むしろ「何が好きかまだ分からない」という状態からご相談いただくことのほうが多いです。好みを言い当てていただく必要はなく、今の暮らしで困っていることや、やめたいことを教えていただければ、そこから一緒に形にしていきます。
Q. 分譲住宅を見に行くのは、注文住宅を考えるうえで遠回りになりませんか。
A. 遠回りにはなりません。私たちの分譲住宅は、注文住宅と同じ設計の考え方でつくっています。完成した家で天井の高さや光の入り方を体で確かめていただくと、ご自身の希望が言葉になりやすくなります。そのうえで注文住宅のご相談に進まれる方も多いです。
Q. 住宅ローンの金利や補助制度は、いつ調べ始めればよいですか。
A. 制度から入るより、まずご自身の入居したい時期を決めることをおすすめしています。時期が決まれば、その時期に使える制度はおのずと絞られます。金利も補助制度も条件が変わりますので、最新の内容は各公式サイトでご確認ください。
Q. 引き渡しのあとは、どのように連絡すればよいですか。
A. 住まいのアプリ「マイホム」からチャットでご相談いただけます。電話をかけるほどでもない小さなことほど後回しになりがちですので、気づいたときに送っていただける窓口を用意しています。もちろんお電話でも承ります。
参考にした公的情報
- 住宅金融支援機構【フラット35】最新の金利情報(2026年9月14日確認)
- みらいエコ住宅2026事業 申請手続きの詳細【注文住宅の新築】(2026年9月14日確認)
※金利・補助制度の内容は変更されることがあります。お手続きの際は必ず各公式サイトで最新の情報をご確認ください。
あしたのいえ 秋田セントラル不動産株式会社 船尾 教司
この記事を書いた人
船尾 教司/秋田セントラル不動産株式会社「あしたのいえ」代表取締役
建築家と建てる家=注文住宅を中心に、不動産売買から分譲住宅・リフォームまで地域密着で取り組んでいます。秋田市保戸野を拠点に、秋田市・潟上市・能代市などで家づくりのお手伝いをしています。会社概要はこちら/ブログ一覧はこちら